今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺喰らう(その 594)ひやかけうどん with イカ天・半熟卵天

f:id:socius_lover:20210818123404j:plain


麺喰いなもので、そば、うどん、ラーメン、パスタ、しょっちゅう麺を食べています。一応栄養を考えて、野菜も摂るように心がけていますが。


特にうどんは消化吸収がよいので、オジサンとしては血糖値の急上昇が気になります。父、祖父とサイアーラインがつながる糖尿家系ですから。


で、本日は讃岐うどんこんぴらさんの分社の近くにあり、おそらく本場の愛好家のお眼鏡にもかなうでしょう。食べすぎ注意なので中盛を注文。


入口付近でうどんを受け取り、カウンターで天ぷらを選ぶ。かしわ、ちくわ、春菊など煌めくスタアたちから、苦渋の選択でイカと半熟卵を選ぶ。


支払いを済ませ、ネギと生姜を取り分けて着席。黄金色のダシに泳ぐ艶々したうどんを目で愛でたのち、マスクを外せばダシの香に心がときめく。


まずはうどんをツルツル。凛と角の立ったうどんは、いかにも手打ちらしく、微妙に異なる太さが食感のバラエティとなって、ひと息にすする。


讃岐は瀬戸内気候で水不足に悩まされていた。それゆえ弘法大師由来のため池が数多く、稲作よりも小麦作りが発達し、うどん文化が花ひらいた。


一方で、水不足でもうどんを茹でなきゃいけないとか、茹で汁による河川や海の富栄養化、はたまた県民の糖尿病罹患などの問題もあるらしい。


「恐るべき讃岐うどん」でブームに火がつき、都民にも讃岐うどんブランドが定着していますが、おいしい麺ならいくらあっても嬉しいですね。


そんなことを思いつつ、半分くらい食べたところで天ぷら。イカ天をそのままかじれば、しっとりした衣とイカのサクサクした歯ごたえが好対照。


イカの甘みを味わったのち、ダシにつけて二度楽しむ。半熟卵も同様に、ひと口かじってからダシにつけ込む。ダシに油っけが加わるのもイイね。


そもそも、舌バカの私でもわかるくらい、ダシのレベルが高い。冷たいのに香り高く、喉ごし清涼で、ペットボトルで売って欲しいと切望したい。


さて、おろし生姜をたっぷり溶かして、うどんの後半戦。体は冷えるけど、臓腑だけ温まる感覚はほかでは得難く、うどんの底力に改めて驚く。


かたい吉田のうどんや名古屋の味噌煮込み、ふわふわの伊勢うどんや博多の丸天うどん、ダシが命の関西圏、うどんの喉ごしが決め手の讃岐。


ナンバーワンよりオンリーワンであり、みんなちがって、みんないい。うどん、バンザイ。帰りしな金刀比羅宮にお参りしようと誓って下膳する。


ごちそうさまでした。


しばらくは孤食のグルメ&お蔵出しです。