今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

定食春秋(その 381)寿司トッツォ

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イタリア発のスイーツは、定期的に流行する。美食の国というのもさることながら、緯度が近いから日本人と食の嗜好が合うのだろう。


ジェラート、ティラミス、パンナコッタはすっかり定着したけど、こんどはマリトッツォらしい。イタリア語で「夫」が語源とか。


さながら「父っつぁん」とでも解釈すればよいのか。丸くて小ぶりなパンに、はみ出さんばかりのクリーム。カロリー爆弾のようなひと品。


で、すぐにブームにのるのが日本人たる証です。街のパン屋さんならまだしも、持ち帰り寿司屋までが参戦、その名も「寿司トッツォ」。


パンが酢めし&海苔、クリームがネギトロにそれぞれ置き換えられ、魔改造にも程がある。でも、約束されたおいしさには抗えない。


どこから食べればよいものか。少し醤油をつけて、大きく口をあけてガブリ。ネギトロのとろりとした旨みが、口に流れ込んでくる。


粘り気ある海苔だけでなく、タクアンも潜んでおり、ポリポリと賑やか。茎わさびもいぶし銀の働き。なるほど、これはよいものだ。


握りこぶし大のボリュームは、思ったより腹にたまる。ほかにもいくつか巻き物を買ったので、嬉しい誤算ながら、お腹パンパンです。


先発文化をとりこみ和風にローカライズする、日本人の習性そのものの味ですね。しかも、おいしい。マリトッツォも食べてみるかな。


ごちそうさまでした。