コロッケそば。存在が当たり前すぎて気にしてなかったけど、考えればとんでもない組み合わせである。なぜに、そばにコロッケ?
どうやら関東発祥のメニューらしく、銀座が元祖ともいうけど、手軽に食べられるのは、首都圏ローカルの立ち食い界隈に限られる。
そもそも通勤途中にサッと食べる立ち食い文化は、大都市圏だけ。名古屋がきしめん、大阪がうどん、東京がそばの棲み分けです。
最近では各駅そばの SNS がコロッケそばを盛り上げてましたね。改めて希少性に感謝しつつ、箱そばでコロッケそばをいただく。
箱そばのコロッケは、カレー風味が味の決め手です。まずはそばをズルズル、思ったよりツユが熱く、ふうふう温まりつつすする。
お楽しみのコロッケは、ツユに浸っても崩れない強度だけど、箸を入れるとスウっと切れてゆく。ひと切れ切り出して、バクリと。
衣の油っ気、じゃがイモの甘み、カレーの辛味がおいしい。断面からツユに溶けゆくコロッケが、ツユに風味を加えるのがいいね。
私個人の駅麺デビューは名古屋の大曽根駅にある汽笛亭でした。かつお節タップリのきしめんを、生まれて初めて立ち食いしたっけ。
そんなことを思い出しつつ、そばをすすり続ける。じゃがいものポタージュのように濁るツユに七味を振りかけ、グイッといただく。
箱根そば、富士そば、ゆで太郎、しぶそば。コロッケそばを出す店は多い。食べ比べずとも、嬉しいことに、どれもおいしいのよね。
ごちそうさまでした。