先日、突撃!カネオくんを観ていると、田牧そらちゃんが「初めてコロッケそばを食べた」と言っており、女子高生がひとりで立ち食いそばに行くのか、と驚いた。
考えてみれば、学生のころは学食が安かったし、富士そばにはごくたまにしか行かなかった。社会人になっても、立ち食いを常食とするようになったのは30過ぎだな。
とはいえ、女子高生すらトリコにする蠱惑の味「コロッケそば」。富士そばが東京名物コロッケそばを広めようと動き出し、しぶそばが追随するなど、ほほえましい。
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さて、本日は箱根そば。こちらのコロッケはカレー味なのが楽しい。朝そばもある時間帯だけど、こちとらコロッケそばの口になっているので、一も二もなくコロッケ。
当たり前だけど、そばに浮かぶコロッケは通常よりも堅牢である。揚げ方なのか、衣の質なのか、ツユに溶けゆくこともない。まずはツユをゴクリ、温かくてしみる。
七味をふってコロッケをひと口ガブリ。上側はサクサクが残り、ツユを吸った下側はしっとり。ダシの風味とカレーの辛み、野菜の甘みが渾然一体。幸せを食べてます。
コロッケを別盛りにするのもいいけど、それは「そばとコロッケ」である。コロッケそばの鵺のような得体のしれなさを味わうならば、やはり最初からのせておきたい。
キレイな歯形がついたコロッケを端に寄せて、細切りのそばをスルスルとたぐる。どことなくカレー風味が感じられ、いつもにも増しておいしい。ここでコロッケ再び。
さらにツユがしみこんでいるけど、まだ輪郭はしっかりしている。ガブ、ガブと半分まで食べたのち、口にカレー味を残したままそばをすする。ンマーイ、と心が弾む。
すっかりそばを食べ終えるころ、さすがにモロモロ崩れてきたコロッケを箸でほどいてオリジナルポタージュをつくる。普段はツユを残すけど、本日ばかりは禁を破る。
しみじみおいしい。コロッケ好きの家人に勧めてみても、立ち食いで、コロッケそばというイメージに抵抗を示される。家では再現できないこの味、試してほしいのに。
ごちそうさまでした。