今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺喰らう(その 696)温玉うどん

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関東でサラリーマンをしていると、立ち食いといえば「そば」が基本となる。もちろん、うどんの取り扱いもあるけど、その旨を伝えねばならない。


先入観というものは、げにおそろしい。これが関西ならば基本が「うどん」、名古屋ならば「きしめん」だろう。当たり前を疑わねばなるまい。


とはいえ、関東にもブーム以来、讃岐うどんの専門店が絶えない。麺喰いとしては嬉しい限りだけど、彼らは決して「そば」は取り扱わない。


なんというか、片務的。黄金のダシに、そばが泳ぐのも悪くないと思うけどね。さて、そんなうどん専門店で、かけうどんに温玉をトッピング。


まずはダシをゴクリ。ちょうどいい塩加減はまるで母なる海、生命のスープを感じるといえば大仰か。気になって、塩分濃度をググってみる。


海水が3.4%、血液が0.9%らしい。さらにいえばヒトがおいしいと感じる塩分は、血液よりちょっと濃いめらしく、うどんのダシも1%強の塩分濃度とか。


ちなみにうどんは小麦粉に対して4%くらい塩が入るらしく、そばに比べると塩分が多めになる。いろいろ知識を得るほど、食べるのに臆病になるな。


天かすは油をダシに滲ませ、生姜は胃を温めてくれる。半分くらい食べたところで温玉をトロリと割り、うどんと絡めてカルボナーラよろしく食べる。


店員さんは、アジア系の外国人かな。テキパキとうどんを出してゆく頼もしい姿に国境はない。そばだの、きしめんだの、国内で争う場合じゃないな。


ごちそうさまでした。