今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺喰らう(その 856)至福のカレーそば in いろり庵きらく

 

南蛮といえば、東夷、西戎北狄、南蛮であり、まつろわぬ民に対する中華思想の蔑称である。転じて南方からやってきたポルトガル人やスペイン人は南蛮人とされた。

 

南蛮貿易でもたらされた物品は、たいへん珍重され、ネギも唐辛子も「南蛮」と呼ばれたという。道産子に七味唐辛子を南蛮と呼ぶ人がいるのは、その名残りである。

 

さて、南蛮そばといえばねぎそばである。それも輪切りの薬味ねぎではなく、削ぎ切りで熱の入ったとろとろのねぎ。ゆえに、カレーそばとカレー南蛮は異なるのだ。

 

前置きが長くなりましたが、こちら「至福のカレーそば」は、その名のとおり、かけそば+カレーソース+豚肉で構成されており、ねぎは薬味だけ。看板に偽りなし。

 

まずは、はねないようにそおっとそばを持ち上げ、スルスルと口に入れる。酸味のきいたピリ辛カレーはツユと相性よく、そばに適度にからんでオカズヂカラが高い。

 

なるほど券売機に、ミニごはんと温玉のセットがあったわけだ。トロッとしたところをごはんにかけて、温玉をのせてもおいしそう。ともあれ目の前の一皿に集中する。

 

ひらひらとカレーをまとう豚肉を、キシキシ噛み締めて食べる。旨みが残るうちに、そばをスルスルと食べると、はぐれ悪魔超人コンビのような、絶妙な組み合わせ。

 

外で食べるカレーそばもおいしいけど、自宅で夜にカレーを食べて、翌朝に残りをダシでのばしてつくるカレーうどんもおいしいよね。カレー麺の底力を再認識します。

 

いろり庵のそばはチェーン店らしく万人向けで、角のとれたやさしい味だけど、ことカレーに関していえば攻めている印象ですね。おいしく、最後までいただきました。

 

ごちそうさまでした。