麺喰らう(その 704)カレーそば
給食っぽいカレーが食べたい。油断すると膜がはるような、黄色いヤツ。辛みはそこそこ、スパイスよりもソースが似合うような、そんなカレーが食べたい。
ところが、意外とこれが難しい。印僑の店は言うに及ばず、ココイチ、日乃屋などのチェーンも、街の洋食屋さんも給食っぽいカレーは取り扱いがない。
あえていうならば、そば屋のカレー。店によって、ツユに近い味だったり、カレールゥだったりいろいろだけど、懐かしさを覚えるカレーはそば屋にある。
で、こちらは立ち食いならぬスツール食いのお店。券売機をみるに、残念ながらご飯ものはないけど、カレーそばを選ぶ。南蛮を名乗らないのが、興味深い。
やってきたのは、黄色くはないけど、色合いにノスタルジーを感じるカレー。肉をひとつまみすると、給食というより、家庭のカレーかな、でもおいしい。
豚肉は適度な脂身で、ヒラヒラ肉をすすれちゃう。そば屋のカレーの玉ねぎは、つど煮ることが多いけど、こちらはずいぶんととろとろで甘みが出ています。
小ぶりなニンジンが入っていることから、ひょっとするとカレーソースは自家製なのかも。業務用だとしたら、お取り寄せしたいくらいのハイクオリティ。
ツユがはねないよう、ゆるゆると食べる。汁っぽくなく、適度な粘度でまとわりついて、ご飯が似合いそう。長ネギが煮込まれてないのが、非南蛮の所以か。
夢見た給食のカレーがボンカレーならば、こちらはカレーマルシェかな。惜しい、でもおいしい。久しぶりにツユを完飲して、汗をひとしきりかきました。
ごちそうさまでした。