今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

定食春秋(その 418)朝牛セット in 吉野家


取締役が暴言を吐いたとかで、吉野家界隈が騒がしかった。再掲するのも露悪的な発言だけど、要はインプリンティング吉野家ファンを増やそうという戦略。

言霊ってあるよなぁ。同じ内容でも、表現やTPOを弁えて、相手がどんな感情をもつか考えないと。ましてSNS隆盛のこの時代、周りがイエスマンだったかな。


まあ、吉野家の味に罪はなし。散歩の途中で吉野家をみつけ、久しぶりの牛丼なぞ。朝セットは基本が小盛で、オジサンにはありがたい。選べる小鉢は生玉子にしよう。


はじめて吉牛というか牛丼を食べたのは、30年以上前、高校の隣にあった吉野家だったな。カウンターで食べるのもはじめてで、あまりのおいしさに驚いたっけ。


回想する間もなくやってくる牛丼。箸を割り、肉をよけて、まずはタレのしみたご飯だけをかきこめば鼻に抜ける豊かな香り。これこれ、やはり牛丼は吉野家に限るよね。


味噌汁をすすれば、塩分過多にならないような絶妙な味わい。舌を試運転したところで、肉が相対的に多くなった牛丼に、七味ならぬ四味唐辛子をふりかける。


肉にかきこみ、ご飯を口内調味する。甘いタレに慣れたところで紅生姜でリセット。丼ぶりを半分食べた辺りで、再び味噌汁をすすり、醤油をさした溶き玉子をかける。


汁っぽくなった丼ぶりをもちあげ、玉子のコクを吸い上げた味を楽しむ。松屋すき家もおいしいけど、やはり舌に刷り込まれた吉野家の味には、本能が逆らえない。


上京したころ、吉野家の並玉味噌汁が贅沢だったな。マックのハンバーガーが100円で、学食が300円台だったしね。平成の吉野家を偲びつつ、令和の胃腸は満腹。


やはり牛丼=吉野家を植えつけ直すには、ひと世代かかりますね。女性客の獲得だけでなく、吉牛のレコンキスタを期待したいところです。変わらぬ味、懐かしかった!


ごちそうさまでした。