今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺喰らう(その 740)冷やしわかめそば


独立系の立ち食いそば屋は、どこか凛としている。仕入れ、値づけ、メニューすべてが独自路線だし、存在するか否かを含め、その街の雰囲気を反映している。


こちらもそんなお店の1つ。線路をはさんで南口に箱根そばがあるけど、北口のオジサンの胃袋を掴んで離さない。コウモリな私は、どちらも堪能するのです。


こちらは、どのメニューでも+50円で冷やしにできるシステム。壁いっぱいに貼られたメニューが悩ましい。手堅くたぬき、久しぶりに春菊天もいいな。


ふとここで、わかめ、山菜だけの「あげ玉サービス」の添え書きに気づく。油っけのないメニューへのテコ入れかな。ともあれ喜び勇んで冷やしわかめを選ぶ。


冷そばのツユは大別すると、濃い口、薄口、酸味系に区分できる。こちらは薄口タイプで、温そばと似たツユを冷やした、ごくごく飲めるタイプです。


まずはそばをズルリ。茹で置きのコシのなさこそ、立ち食いそばの本懐。淡麗なツユがよく似合う。ワサビを溶かせば、パンチもきいて、なおおいしい。


盛り沢山のわかめはザクザクとした食感が楽しく「カラダを労っている自分」に酔う。たぬきはいわゆる天かすで、春菊天の端っこがゴリゴリと歯ごたえあり。


そば通というと、一番粉を用いた純白な更科そばを尊ぶし、実際にお上品でおいしいけど、私は店の雰囲気含めて、こういうのが好きだなぁ、と再確認する。


ごちそうさまでした。