立夏を過ぎても、思い出すのは遥かな尾瀬や遠い空ではなく、冷やしそば。つくづく風流ではないな。ともあれ、冷やし麺の走りの季節です。
「冷やし」といっても、温麺用を冷やしたツユ、ざるそばのような濃いめのツユ、酸味を加えたツユなど、方向性は店ごとさまざまなのが楽しい。
具材もタヌキ、キツネ、天ぷらなどの定番だけでなく、トロロ、山菜などの清涼感あふれるものも多く、夏本番を前にフライングイートしちゃう。
こちらでは、壁一面のメニューが50円追加でどれでも冷やしになるらしい。へえ、珍しいね。冷やしカレーなんてのも可能なのかな、などと思う。
メニューをよくみれば、肉そば、わかめそばはサービスで揚げ玉がつくとか、これは初耳。しばし悩んでわかめそばを選ぶ。肉そば、また今度な。
やがて蛇口から水の音が聴こえ、まさに今そばがしめられているのだと実感。やってきたのは正調冷やしそば。揚げ玉というより天かすかな。
器を傾けワサビを溶かす。そばをツユにまぶしてすすれば、酸味のない濃いめのざるそばタイプ。そばは冷たいほうが香りと喉越しを楽しめるね。
わかめはツユを存分に浴びて、いいオカズになってますね。天かすは、野菜天のカケラかな、たまにニンジン色に当たる。しみじみ、おいしい。
食べてしまえば、あっという間。そば湯割りもいいけど、食後の清涼感を大事にしたい。濃いめのツユはとても飲み干せないので、未練でひと口。
ごちそうさまでした。
★しばらくは孤食のグルメ&お蔵出しです。