主役級の二人が組めば、そりゃ盛り上がるでしょう。野球ならON砲。KKコンビも華があった。あるいは、布袋と吉川のユニットCOMPLEXなど。例えが古いけどさ。
しかし、ピンよりもコンビで輝く実力者もいる。おいでやすこが、アライバ、オグシオなどジャンルを問わず思い浮かぶ。もちろん、料理においても例外ではない。
メンチカツとクリームコロッケ。いずれもおいしいけど、定食の主役としてはメジャーではない。カツならトンカツ、コロッケならじゃがいもが王者として君臨する。
そんな「たりないふたり」の定食です。まずはソースをかけて、キャベツの千切りを喰む。ソースがスパイシーで、オカズヂカラすら感じます。ここで味噌汁をひと口。
ソースはかけず、メンチカツをガブリ。玉ねぎが多めで、肉から出る脂の味が、ほのかな塩コショウと入り混じり、やさしく調和している。衣のチクチクもすばらしい。
クリームコロッケもそのままガブリ。前歯の圧力に抗わず崩れゆく衣、その中にはトロトロのクリームが潜みます。アツアツ、はふはふ。無二の食感ですよね、これは。
ここでソースをかければ、おいしさにブーストがかかる。抜群のオカズヂカラに、思わず両頬がご飯で膨らむくらい白米をかきこんでしまう。いい大人なのに、反省。
すっかり平らげお茶をすすりつつ考える。メンチもクリームコロッケも、さらに輝く上がいるだけで、存在感は十分すぎるほどありますな。…今のお笑い界みたいだ。
ごちそうさまでした。