目玉焼き。白と黄色のシンプルな彩りながら、朝食のメインでよし、肉類の付け合わせによし、ハンバーグや焼きそばの上でも輝きを増す、万能のユーティリティ選手。
ダウンタウンの浜ちゃんが「ハンバーグに目玉焼きが乗っていると喜ぶ」とお子さま舌のように言われるけど、だっておいしいもん。テンション爆上がりもわかる。
で、街中華のメニューを眺めていると、ご飯ものの脇に「大盛プラス100円、目玉焼きプラス150円」の但し書き。すると炒飯に目玉焼きというオプションが可能だな。
そうと決まれば決意は固い。堂々と注文を終え、改めてメニューを見直す。中華丼は基本で目玉焼き乗せだけど、天津飯や麻婆丼に目玉焼きを乗せてもいいかもね。
到着したのは食品サンプルのごとく絵に描いたようなザ・目玉焼き。ツヤツヤと輝き、写真で見直すとクリアPP加工みたい。塩、コショウをふっていただきます。
レンゲを端っこに差し込めば、白身のお焦げの手ごたえが伝わる。塩っぱい炒飯がプリプリの白身でちょうどよい塩梅となり、思った以上の相性のよさにニンマリ。
しっとり炒飯に白身のお焦げの香ばしさが相乗され、破壊力抜群のおいしさ。あっさり中華スープで舌を整えつつ、ガンガン食べれば、いよいよ黄身にたどり着く。
幼いころ、砂場で遊んだ山崩しのように、周囲を削り取られた黄身はどこか滑稽ですね。レンゲで黄身をほどけばトロリと炒飯にこぼれ出て、おいしさの予感しかない。
卵とチャーシューだけのシンプルな炒飯にコクが加わると、こんなに華やぐのか。炒めた玉子と半熟玉子のコンビネーションはもはや新しいジャンルの料理といえよう。
御託を並べても、この味が表現できているのかどうか。B級グルメのK2くらいの高峰を登った体験です。毎回は贅沢だけど、また食べたくなることは確実の味でした。
ごちそうさまでした。