今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺喰らう(その 868)特みそこってりらーめん

 

 

コミックエッセイという分野がある。まんが道のような自伝ではなく、現在進行形に作者の日常を描いたもので、ファミ通連載の「しあわせのかたち」が原体験だった。

 

桜玉吉のポップな絵柄と、バブル期のオトナが弾ける空気感も相まって、田舎暮らしの中学生だった私はすぐに夢中になった。まあ、やがて玉吉氏は暗転するのですが。

 

ともあれ、ファミ通といえば「あんたっちゃぶる」も思い出される。露悪的な面を覗かせるルポ漫画も織り交ぜられて刺激的だったな。その著者が鈴木みそ氏である。

 

長々と前口上いたしましたが、要はひらがなで「みそ」をみると、鈴木みそを連想する世代ということ。みそっかすなんて悪口は、Z世代にはわからないんだろうなぁ。

 

ともあれ本日は特みそこってりラーメン。地鶏✖️✖️魚介のトリプルスープは、おいしいに決まってる。ノーマルもこってりも同価格なので、いつもこってりを選ぶ。

 

おや、少し値上がりしてますね。まあ、このご時世ですから仕方ない。数十円の値上げで個人店が支えられるなら無問題です。壁に向かう席で、いろいろと思い出す。

 

玉吉氏は、鬱をわずらい、離婚をして、漫画喫茶生活を経て伊豆に暮らしている。ずっと漫画を追っているので、自然と氏の人生を追体験するかのように知っている。

 

鈴木みそ氏はたしか一時期海外暮らしをしてたよな、とwikiをみてみると、思いのほか長くて驚く。電子コミックの嚆矢となったとかで、これもまた鈴木みそ氏らしい。

 

調べているとラーメンの御成り。まずはスープをひと口。濃厚なトリプルスープ、少し酸味もあるみそ、間に間に浮かぶ脂の組み合わせはおいしくないわけがあろうか。

 

もやしはショキショキと小気味よく、叉焼はほろほろながらも、しっかりとした歯ごたえ。スープに負けない実力者たち。具の間から引き出す太麺も、食べ応え十分。

 

濃いめの味つけをもやしで相殺しつつ、グイグイ食べてゆく。黄身が美しい玉子を食べるとねっとりとおいしい。ニラがちらほらと見え隠れするのも、いとをかし。

 

あの頃のファミ通連載陣は、自分からみるとオトナの世界の住人だったけど、思えばとっくにその年齢を超えているんだな。ああ、僕はいつごろ大人になるんだろう。

 

途中にグラスの水をはさみつつ、キレイに完食。丼ぶりの底に沈むコーンを丹念につついて箸を置き、サービスでついてきた、小さなチョコで、塩っけをぬぐいさる。

 

ごちそうさまでした。

 

PS ついに、麺喰らった数が世界のホームラン王に並びました!