今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

定食春秋(その 558)豚汁朝定食 with とろろ in 松屋

 

野菜を食べなさい、野菜を食べてるの、母親の声を思い出そうとすると野菜がからんでくる。昔はエグ味も強かったし、季節の野菜は限られていて、好きではなかった。

 

50歳近い今でこそ、たまに野菜を食べたくなる衝動に駆られるけど、基本的には主菜の付け合わせを食べるくらいで十分。揚げ物with千切りキャベツなどが望ましい。

 

酒の肴に野菜サラダなぞいらんのですよ。えらい人にはそれがわからんのです。などと主張するものの、蛋白質ばかりではカラダがきしむ気がして、松屋に足をのばす。

 

なんで松屋やねんと思われるけど、牛めしや、各種肉類ではなく本日は豚汁です。そう、温野菜を一番おいしく食べられるのが豚汁だと思う。次はタンメン、かき揚げ。

 

さて、どうせならヘルシー志向で選べる小鉢は「とろろ」。あえて牛皿を選ばない勇気です。ほどなく呼び出されてトレイを受け取り、豚汁に七味をざぶざぶとふる。

 

松屋の豚汁はおいしい。豚肉、豆腐、大根、牛蒡、人参、里芋、青葱、玉葱。自宅ではとてもではないがつくれない、大量生産のチェーンの強みを思い知らされる味。

 

ダシと味噌の味つけはもちろん、それぞれの野菜の旨み、豚の脂の甘みが詰まった一杯はまるで根菜の遊園地。オカズヂカラがかなり高く、白米と舌の上で踊ります。

 

お新香に醤油をチラリ。やや酸味のある白菜は口をサッパリさせてくれる。とろろご飯とあわせて食べると、豚汁がメインなのに図々しいですが、禅僧気分が味わえる。

 

これに生玉子でもつけたら夕方までスタミナがもつな、などと思いつつペロリと完食する。野菜は食べてるよ、と母に胸を張って報告したくなる、そんな朝食でした。

 

ごちそうさまでした。