昭和のころ、自宅でカレーを食べると、翌日はカレーうどんを食べた。残りものを冷凍するという技術も発想もなかったし、麺類好きな自分にひそかな楽しみだった。
今なら残ったカレーはジップロックで冷凍できるけど、昭和の家庭では翌日に食べ切ることが多かったと思う。一晩寝かせたカレーなんて、美味しさの代名詞だったし。
懐かしさも味のうち。まずはカレーソースをレンチンで温めつつ、電気ケトルでお湯を沸かす。お次は冷凍うどんをレンチン。うどんに白つゆを回しかけ、お湯を注ぐ。
素うどんにカレーソースを移し替え、栄養を考えて玉子を落とせば、見た目はバッチリですね。火を使わず完成したカレーうどん、文明の利器に感謝しかありません。
今どきの冷凍うどんはおいしい。タピオカ粉のおかげで、もちもち、つるつると茹でたてのような喉越しである。白つゆも地味ながら確実な、巨人の川相のような働き。
上にのるカレーも、ゴロゴロとじゃがいもが入っているのがいかにも自家製。玉ねぎはとろとろ、チキンもほろほろ、にんじんは舌で潰せるやわらかさ。辛めがいいね。
玉子を潰してまろやかさを加えても、朝に食べるにはちょっと重いかな。しかし、カレーライスの翌朝に食べてこその自家製カレーうどん。郷愁とともにおいしく完食。
ごちそうさまでした。