今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺喰らう(その 928)朝そば(冷) in 箱根そば

 

 

暑くなると散歩も億劫である。本来、健康のために歩いているのに、熱中症にでもなれば本末転倒なので、自ずと朝晩の陽の低い時間を狙うこととなる。そんな朝散歩。

 

人っけのない商店街をのんびり歩く。ラジコを聴きながら、店の出入りはもちろん、ポスターでキャンペーンをチェックするなどそれなりに忙しく、やがて駅前につく。

 

朝はコーヒーを飲んだだけだし、このあと1時間は歩くので、軽く朝食なぞ食べますかね。ドトール吉野家箱根そばなど、どれもおいしそうで優柔不断となる。

 

久しぶりに箱根そばにしよう。キャンペーンの季節の天ぷらもいいけど、お得な朝そばにしようかな。券売機を操作し、調理場に食券を持参して、水を汲んで席をとる。

 

厨房をみると、ジュースのサーバーのような器から冷やしつゆが注がれている。安さとおいしさを両立させる工場調理に文句はなく、むしろメカニカルな工程が楽しい。

 

箱そばの朝そばは、たぬき、きつね、ワカメが相盛りのサービス精神満点で、思わずにんまり。器を傾けてワサビをとき、徐にそばを持ち上げ、ズズッとすすり込む。

 

のどを通り過ぎる冷たいそばは、散歩の疲れを吹き飛ばしてあまりある冷涼さ。白雪のような純白の揚げ玉がサクサクと心地よく、甘めのつゆが鼻腔をやさしく満たす。

 

ワカメはグキグキと歯ごたえがあり、健康によさそう。ツユのしみた輪切りネギ、半裁ながらもしっかり甘く存在感のあるお揚げなど、冷やしそばの1つの完成形です。

 

やがて、ツユ色に染まった揚げ玉はしっとりとそばにからみ、食べ終える頃には宴のあとのように器には何も残らない。さて、散歩の後半戦、張り切らないでいこう。

 

ごちそうさまでした。