イタリア人はパスタに厳しい。「パスタは待つな」という格言があるくらいで、茹でたてにこだわる。カルボナーラに生クリームを使うなんてもってのほかなんだとか。
冷製パスタにしても、水でしめるなど信じがたいらしく、冷製といいつつ常温なんだとか。日本酒の「冷や」が常温で、冷たいのは「冷酒」みたいなこだわりですね。
さてこちら、喫茶店の夏季限定メニューの冷製パスタ。あたしゃ根っからの日本人なのでまったく抵抗なく注文する。大葉とじゃこの組み合わせは、実に期待できそう。
やってきたのは、細めのパスタ。カッペリーニというらしい。ざく切りのトマトと千切りの大葉、赤と緑のコントラストが美しく、まずはクルクルと麺を巻いてパクリ。
そうめん的な細さながらも、オリーブオイルとニンニクの香りがパスタであると声高に主張している。大葉の香り、じゃこの塩味は細巻を食べているかのような味わい。
トマトを刺して、そのまま麺を巻きつけて食べてゆく。冷たい麺は主張は弱いけど、喉越しがさわやか。ひたすらに、ただひたすらにおいしさを堪能する。ボーノです。
食事を終え、イタリア人ならエスプレッソを飲むところですが、ガムシロップとコーヒーフレッシュに塗れたアイスコーヒーでしめる。日本人に生まれて、よかった。
ごちそうさまでした。