今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

定食春秋(その 646)天丼

 

 

丼ぶりの人気ランキングをみると、上位にはカツ丼、海鮮丼、天丼などが並ぶ。しかしいずれも名は体を示しておらず、多分こんなのだろうという、客側の期待がある。

 

たとえばカツ丼。いわゆる卵とじのカツ丼を思い浮かべる人が多いけど、ソースカツ丼味噌カツ丼など地域性がある。まあ、都内で頼めば、まずは卵とじだけれども。

 

海鮮丼だって、刺身が並べられたもの、バラチラシのように具が刻まれたもの、さらに乗せられる具材は千差万別である。メニュー写真なしの店では、一種の賭けとなる。

 

そして天丼。そもそも「天」の前に接頭辞がつかないのがおかしい。隠す必要もないので、堂々と「海老天丼」と書けばよいのだ。添え書きしてある店も多いけどね。

 

同じ「そば屋の天丼」でも、立ち食いならば、かき揚げ丼ぶりかもしれない。でも、これが街そば店ならば、十中八九、海老天丼である。で、久しぶりに海老天丼なぞ。

 

丼ぶり系メニューをみると、カツ丼を引き離して一番高額なメニューとなっている。こいつぁ期待できそうだとしばし待てば、海老、ナス、海老の丼ぶりが登場です。

 

味噌汁つきが嬉しいな、と箸を湿らせたのち、海老天をガブリ。サクサク、ふわふわの衣の中には、プリップリの海老が鎮座しており、慌ててごはんをかき込みます。

 

タレは甘すぎず、塩っぱすぎず、そばのカエシを濃くしたような味わい。まずは海老天1本目で半分ほどごはんを食べ、尻尾もカリカリといただき、お新香で小休止。

 

濃いめの味噌汁で食欲にムチが入ります。素揚げのナスはトロトロで、ビールが似合いそう。後半戦も海老天とごはんをバランスよく食べ進め、器の中は空っぽです。

 

…満腹なのに、こんどはかき揚げ天丼が食べたくなりました(^^)

 

ごちそうさまでした。