シミュラクラ現象をご存知だろうか。ヒトは3つの点が逆三角形に並んでいるとヒトの顔と認識する、という現象である。心霊写真の多くは、これが原因なんだとか。
丸を書いて中に3点をうつだけでも、なんとなく顔に見える。ヒトが野生動物に追われたころの名残りであり、日本人は苦手だけど目を見て話すのが対話の基本である。
そんなシミュラクラ現象が体現されるのがおかめそばである。かまぼこや青菜でおかめの面が描かれている。もちろん食べるなんて残酷!というほどリアルではない。
もちろん、偶然にヒトの顔っぽく見える盛りつけもある。本日の正油ラーメン味玉乗せが正にそう。半裁された味玉が目で、長いチャーシューがにっこりした口である。
丸顔のエルモのようで、少し微笑ましいけど、おいしく食べちゃう。こちらは札幌ラーメンを出すのでアツアツが基本、中太麺をふうふう冷ましてズルッとすする。
熱っ。スープだけでなく麺まで熱いので、味より先に熱量が感じられる。もやしとネギはスープに漬け込み、七味を振りかけて食べてゆく。油がからんでおいしい。
卓上の小壺に入ったラー油には唐辛子と豆が入っており、ごく少量でむせこむほどの辛さとなる。豆豉なのかな。北の国からきたラーメンって感じでつい入れてしまう。
食事の後半に味玉、チャーシューを食べてしまえばシミュラクラもお仕舞い。残る麺をすすり、辛さに喉をやられ、底に残るもやしを丹念に拾う。水を飲めば爽やかだ。
ごちそうさまでした。