今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

定食春秋(その 664)濃味コーヒーとホワイトソースのナンピザ

 

ゆっくりと本でも探そうと大型書店へ向かうも、あいにく開店前。20分ぶらぶら待てばいいのだけれど、せっかくなら朝食でもとろうと思い直す。さて、どうするか。

 

すき家もいいけどくつろげないし、たまには趣きを変えて喫茶店にしよう。幸いに良さげな店をみつけ、初めての店に緊張しながら席につく。適度な暗さが落ち着くな。

 

モーニングメニューが多彩なだけに、悩みも深い。持ち帰りもできるパンケーキはおいしそうだけど、オジサンは塩っぱいものが食べたい。おや、お茶漬けもあるのか。

 

トースト、お茶漬け、スクランブルエッグなど目移りしちゃう。カロリー、塩分、糖質など考慮すべきことは多岐にわたり、落とし所として、目新しいナンピザを選ぶ。

 

ドリンクも濃味コーヒーとやらに決めて、注文を終えてようやく人心地つく。店内を見渡すと、おっ、スポーツ新聞があるね!ずいぶん、久しぶりだけど読んでみよう。

 

就職活動をスポーツ新聞で乗り切った私としては、紙の手触りがしっくりくる。少し汚れているのも味のうち。ネットと違うのは、大見出しや表といったところかな。

 

やはり競馬の馬柱は紙がみやすい。武豊はまだ頑張ってるね。平成前期に羽生善治やカズとともに新世代の旗手って感じで登場したな。そのあとイチロー桜井和寿か。

 

斜め読みするうちに「濃味コーヒー」がやってくる。どうやら「こくみ」コーヒーらしい。「こいあじ」って頼んだけど、お兄さんに気遣いをもらっていたようですね。

 

ひと口飲むと、確かに濃ゆい。エスプレッソ的な濃さではなく、豆のロースト感がガツンとくる感じ。まあ、コーヒーのことはよく知らんけど。雰囲気こみでおいしい。

 

買わない馬券の予想をするうちに、ナンピザがやってくる。インド料理とも!イタリアンともいえない、でも和食ですらないホワイトソースのナンビザ、不思議な気分。

 

ベジファーストでサラダを食べるうち、ホワイトソースのやさしい香りに包まれる。端から少し千切って食べれば、生地が思ったよりサクサクとしていて、香ばしい。

 

ホワイトソースの滋味に、ミニトマトの酸味、しめじの香り、鶏の舌ざわりなど楽しい味わい。ジャパニーズ喫茶ならではの無国籍料理を、コーヒーとともに堪能する。

 

時計をみればすでに書店が開いている。ゆっくりすればいいんだけど、食べ終えたら腰が落ち着かない。つくづく喫茶店向きではない損な性分だけど、さて街へ出よう。

 

ごちそうさまでした。