今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

定食春秋(その 663)紅鮭の塩焼定食

 

焼き鮭ときくと、塩っ辛くて、端っこを少しつまんだだけで、ごはんを何口かかきこめるイメージである。保存を目的とした塩漬けが味付けも兼ねた、合理的なおかず。

 

幼少の頃は鮭としか思ってなかったけど、白鮭、銀鮭、紅鮭、アトランティックサーモン、キングサーモン、サーモントラウトなど種類も多く、知らずに食べている。

 

ざっくりいうと、白鮭は国産の天然ものが多く、銀鮭は国内外の養殖もの、紅鮭は海外の天然ものが多いらしい。サーモン系は淡水魚で輸入ものが多く、生食できる。

 

何回か調べたけど、すぐに忘れてしまう。たぶん、むかしわが家にお歳暮できたのは白鮭の塩鮭だったんだな。思い出すだけでツバが出てくるほど塩っぱかったな。

 

さて、本日は紅鮭。アラスカ、カナダあたりの北太平洋産が多いらしい。白米、味噌汁、焼き魚といったザ・和食でも、輸入に頼らねば成り立たず、円安が心配です。

 

味噌汁で箸を湿らせたのち、中央に鎮座するワカメをザクザクと喰む。酸っぱくて、間違いなくカラダによさそう。咀嚼しつつ徐に鮭に箸をのばして、端っこをむしる。

 

改めてみれば、記憶にある塩鮭よりかなり赤い。鮭はもともと白身魚だけど、食べているエビで赤くなるときいたけど、よほどいいもの食べてるんだな、と納得する。

 

口に入れると程よい塩っけで、ごはんがおいしい。健康志向か、流通の発達か、昔のような強烈な鮭はみかけなくなったけど、真っ当なオカズとしてはこれで十分である。

 

鮭、米、鮭、米、たまに味噌汁。リズムよく食べていき、鮭皮の旨みも堪能する。ひと口残したごはんをお新香でいただき、少しぬるくなったほうじ茶を飲み干す。

 

ごちそうさまでした。