今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺喰らう(その 972)天ぷらそば

 

 

ふだん食べている天ぷらそばというと、立ち食いのかき揚げそばである。運がよければ揚げたてに巡り会えるものの、たいがいは揚げおきである。まあ、おいしいけど。

 

でも、たまに揚げたてが恋しくなる。揚げ油の香り、サクサクの衣がツユにチリチリとしみる音、グズグズになるまでの食感のグラデーション。居ても立っても居られん。

 

で、確実に揚げたてを食べるべく、立ち食いではなく町そば店へ。かき揚げではなく海老天だけど、価格的には上位互換だからよし。ウキウキ待てば、ほどなく到着。

 

海老天が2本あればペース配分なぞ不要、まずはアツアツ、サクサクのヤツにかぶりつく。濃いめ、甘めのツユを吸った衣とプリプリの海老は言わずもがなのおいしさ。

 

ハフハフと1本、きっちり尻尾までいただく。もう1本をツユにひたしておいて、いよいよそばも楽しむ。細く白いそばは香り高く、濃いめのツユに負けていないね。

 

ツユを吸ったお麩、ムッチリのかまぼこ、ザクザク食感の青菜、丁寧な仕事が嬉しいな。やがてグズグズに崩れた衣をそばとともにすすり、2本目も尻尾までいただく。

 

その頃になるとごま油がツユにしみ出て、いよいよ香りがたってくる。なみなみ残るツユがもったいなく、匙で2、3口。至福の時間の最後に水を飲んでサッパリと。

 

ごちそうさまでした。