カカシのマークでおなじみの山田うどん。
いや、なじんでないという人も多いのか、多いよね。埼玉県を中心にロードサイド店でおなじみの山田うどん。こう言ったほうがいいんだろうな。
さて、わざわざやってきました、山田うどん。
都内某所の最寄り駅を降りた客は私を含めて2人。我ながら奇特なことと思いますが、食後の腹ごなしにお散歩でもしようという心づもりです。
休日の朝早く、店内は客もまばらでカウンターに腰かけてメニューを開く。
まずはシンプルにたぬき、それも店名にあわせてうどんにしよう。それから名物という煮込み、その名もパンチを注文。
小さい頃、西武沿線でよくみかけたなあ、山田うどん。都下とはいえ、歩けば 10 分もなく埼玉だったもんな、あの辺り。
刷り込みでナショナルチェーンだと思っていたけど、そうでもなかったんだな。
などと考えていると、ほどなくやってくるわが朝食。働きもののお婆ちゃんが運んでくれました。
まずはうどん。なんというか、ザ・家庭の味のようなうどん。
袋うどんを家でゆがいて、ダシと醤油とみりんで味つけした、日曜日の昼下がりのような味。個性のなさがどこか懐かしい。
だが、山田うどんはそれでいい。
お楽しみ、名物パンチもいただきます。
もつは臭みも少なく、噛めば噛むほど味が出る。針生姜かと思っていたらメンマですね、こちらも味を主張して、コリコリ食感もいい。それらの味がしみてるコンニャクもいいネ。
これはうどんよりライスが合うな。なんならビールも合うけど、まだモーニングタイムだし… などと悶えるアラフィフの幸せな悩み。
うどんもパンチも七味をかませば、また味のステージが上がりました。交互に食べ進めるうちにあっという間に完食。店内には定食メニューも多く、普段使いの半径にないのが惜しまれます。
店を出たあと、お婆ちゃん店員さんに貰ったサービス券をみれば、クリームコロッケ無料券。期限内に再訪できるかな、魅力的だけど交通費のほうが高くつくな。
ごちそうさまでした。
さて、曇りがちだけど涼しいし、ひと駅くらい歩いてから帰るとしますかね〜と街道沿いを行けば程なく日野市に入る。
すると「日野市は新撰組のふるさと」的な看板が立っている。大河ドラマの頃の看板かな? 面白かったな、新撰組‼︎
この辺はたしかに土方歳三の生まれ故郷ではあるけど、新撰組自体にゆかりがあるのは京都、譲っても市ヶ谷あたりじゃないだろうか。近藤勇は調布だしね。
まあ、言ったもん勝ち、燃えよ剣を読んで以来の土方ファンとしてはオーケーです。
さて、10 数分も行けば平山城址公園入り口の看板が。
城の造りの区分としての平山城ではなく、平山季重の居城だったから平山城。源平騒乱期の人物だとか。不勉強で、よく知らなかった。
案内通り道を行けば、いきなり坂。 iTunes を操作して BGM をドラクエ III にして気分を盛り上げる。
貧困なボキャブラリーだけど、勇者ヨシヒコで山賊が出てきそうな道、というのが一番しっくりくる。私鉄を下車して5分で山道ってすごいな。
しばらく行けばいったん住宅街、なんか天空城入口みたいな階段を登ると、ようやく公園に。雰囲気に合わせ BGM をドラクエ Ⅳ に切り替える。
登ること 15 分、息が軽くはずむ運動量です。景色は最高、ただし古い城の遺構だから、戦国期のような石垣とかそういうのはなし。ただただ平山氏の栄光に思いをはせるのみ。
まあ、地名としてその名を現代にまで刻んでいるわけで、そういう意味では成功者ですよね。
… トヨタなんて、早いうちに企業城下町を築いて地名となりましたが、比べるのはヤボ。あちらは世界のトヨタ、こちらは京王沿線。
さて、せっかくなので自然と景色を愛でて、下山しよう。
いい散歩でした。