今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺喰らう(その 125)冷やしたぬきそば

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通勤地獄とはよく言ったもので、新宿大ターミナルで乗り換える頃には、ひと仕事終えたくらいカラダが疲れてるわけですよ、はい。


クールビズがすっかり人口に膾炙して助かったけど、ネクタイだの、ジャケットだの、この亜熱帯の東京ではもうムリ。


半袖シャツの私ですら言うんだから、間違いない。


さて、そんなヒートアイランド新宿西口、朝から混み合う立ち食いそばへと涼を求める。イスがあるけど、まあ立ち食いそば屋としか言いようがないよね。


見目麗しき冷やしたぬきそばに期待は高まる。まずはツユをひと口。おお、酸味や醤油に振ったタイプではなく、ダシがきいたタイプ。


冷やしではそれほど多くないけど、こいつはうまいネ。さすが立ち食い界の名店、と私が勝手に位置づけてるだけはある。


ワサビに負けない香り高いツユ、

朝だからこそカリカリの揚げ玉、

彩りを添える紅白のカマボコ、

キュウリは夏の空気を運んでくれる。


さらに五割そばがキンキンに冷えていて、渾然一体となって口内幸福がもたらされる。


ツユを吸ってなお角が立つ揚げ玉は最後までおいしく、体の芯から涼が得られる。ワンコインのしあわせ。


あっという間に食べ終えて、ツユを半分ほど飲むと、底から沈んだカマボコが顔をのぞかせる。さながら夏枯れのダムの如し。ふふふ、詩人だナ。


さて、しあわせに浸っている場合ではない。再び通勤地獄に身を投じて、おしごと頑張らねば。


ごちそうさまでした。