今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺喰らう(その 105)冷やしムジナそば

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冷やしそばを選ぶにあたり、たぬきか、きつねか悩むのはいつものこと。たぬきもきつねも要は油っ気なんだけど、どちらも個性的で捨てがたい。


ゆえに両者相乗りのムジナがお品書きにあれば必ずそれを頼む。きつね、たぬき単体より大体 50100 円お高いお値段といった相場かな。


さてさて、こちらの冷やしそばのツユはどんな味だったっけ?  


毎シーズン食べて、毎シーズン忘れてるな。まあ、いいや。おいしかったことだけ覚えています。


やってきたのは酸味にかなりのステータスを振ったツユ。こいつは冷やし中華級の酸味ですナ。


そば湯がついてこないところをみると、飲む前提ではないことがうかがえる。


揚げ玉はサクサク、油揚げはしっとり甘い。この両者を同時に頬張る贅沢。朕はどこのお大尽か?  なんて勘違い。安いシアワセをしみじみ味わう。


ナルトはもちもち、キュウリは清冽。涼しさとおいしさと心強さがひと皿に盛り込まれており大満足。そうそう、こういうのでいいんだよう。


あらかた平らげ、最後にお皿をすうっと持ち上げて、ワサビとお酢にまみれたツユをゴクリ。


残っていた揚げ玉が口内を幸福で満たす、美しい食事のエピローグ。


ごちそうさまでした。