ご当地ラーメンというのは、土地に合った進化を遂げているのが面白い。
例えばこちらの勝浦タンタンめんは、漁師の冷えた体を温めようと、ラー油で辛みがついている。なるほど、といった生活の知恵。
富山ブラックなんかは、炭坑労働者がお腹いっぱいになれるようにとすごい塩っぱいスープにして、ご飯が進むようになっているとか。
土地の名物を使う、単なる町おこし、何だっていいんだけど、誕生と継続にはストーリーがあるもんで、それはやはり興味深い。
で、話は勝浦タンタンめんに戻ります。頼むとすぐに出てくるあたりが漁師飯っぽくていいナ。単にすいてるからかもしれないけどナ。
まずはスープをひと口。鶏ガラの醤油味がベースだと思うんだけど、大量のラー油によって、通常の3倍は辛い、くらい赤い。
ストレート麺でもスープをそれなりにからめとるので、うかつにすするとむせかえるほど。
大量の白髪ネギをスープにまぶしてはシャキシャキ食べ進む。ネギの辛みなぞ微塵も感じさせないラー油の強さ。頼もしい限りですな。
ネギの山の下からはひき肉と玉ねぎがこんにちは。こちらは甘みたっぷりで、辛みのなかのオアシスのごとくおいしい。
しかし、箸の奮闘むなしく、やがて沈んでいく。後ほど必ず会いましょう。
さて、ネギをやっつけたところで、あとはひたすらに麺食いタイム。追いラー油をひと回しかけて、むせっ返りながらひたすらすする。
ひとしきり食べ終えると、あとは箸とレンゲで挽き肉のサルベージを行う。丁寧に、しかししつこくない程度に。頃合いが難しいな〜。
最後に氷たっぷりで冷えたグラスの水をゴクリ。甘露、甘露。辛みに堪えた甲斐がありますね。カラダはホカホカ、代謝も上がったことでしょう。
ごちそうさまでした。