今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺喰らう(その 949)にら担々麺

 

担々麺の定義とは。そう聞かれるとわかっているようで戸惑う。欠くことができないのは、辛みか、胡麻ペーストか、はたまた肉そぼろか。海原雄山ばりに自分に問う。

 

典型的なのは、細めのストレート麺で、具材は肉そぼろと青梗菜、辛みのある醤油スープを胡麻ペーストやラー油が彩る。本格派の店ならば、花椒などで痺れも加わる。

 

そんな印象ですが、発祥の中国では汁なしが基本らしい。それを日本風にアレンジしたのが陳建民。回鍋肉にキャベツ、ケチャップ味のエビチリなど業績は数知れない。

 

さて、こちらのデフォルトはひき肉ではなく、チャーシューである。勝浦タンタンメンや川崎のニュータンタンメンを含め、やはり自由自在なアレンジが担々麺らしさ。

 

とはいえ、最近麺つづきなので体を気遣い、メニューに「健康」の文字があるにら担々麺を選ぶ。にらはにんにくの仲間で、強い香りのため仏教では避けられるほど。

 

赤いスープに緑が映えるひと品、まずは胡麻の風味が沈む前に、スープの上澄みをひと口。芝麻醤の濃厚な甘みにメロメロ、すかさず卓上のコーレーグスで辛みも足す。

 

にらは半煮えで、ザクザク、クニクニと歯ごたえよく、サクサクの青梗菜の茎と好対照です。麺をすすれば鼻に抜ける辛みと旨みが快感で、チャーシューもほろほろ。

 

早食いに注意しながらも、細麺がのびる前にすすり切る。おいしいスープがなみなみと残るけど塩分を気にして自重して、ジャスミン茶で口をさっぱりさせて席を立つ。

 

ごちそうさまでした。