専門店以外が出すラーメンの味わいとには、どことなくなつかしさがある。原点、ノスタルジー、昭和テイストといった言葉が近いのかな。
甘味処、スキー場、海の家、そば屋…うまいまずいではなく、原風景としてのシンプルなラーメンがそこにある。
そしてこちらは「肉」でおなじみ、万世のブランドのひとつ、ラーメン店。豚の唐揚げ=排骨(パイグー)が香ばしくておいしいお店ですナ。
食券を提出してからわずか1分くらい、早くもやってまいりました、わがパイグー麺。茹でおきなのかもしれないけど、それはそれで潔い。
ウチって肉が専門ですから、ラーメンはあくまで添え物、台座ですよ。ほら、お客さんも排骨目当てでしょう? なんて言われているような気が。
とはいえ、やはりラーメンもしっかりおいしい。スープはサッパリ鶏ガラでゴクゴク飲めそうで、縮れ麺がよく絡んでツルツルいけちゃう。
チンゲンサイ、メンマ、ネギ、もやしは彩りなんだけど、思ったよりもメンマの味がしっかりしていてライスが欲しくなる。
さて、メインは排骨。本来は骨つきバラ肉らしいけど、日本ではほぼ豚の唐揚げをさしますよね。見目麗しきうすい衣のをまとったニクいやつ。
まずはひと口。おお、味が濃い。スープにひたったところはしっとり、そうでないところはサクサク。やはりライス頼めばよかった系のおいしさ。
さっぱりスープも肉の旨みを活かすためだと改めて感心。俄然盛り上がる食欲、ツルツル、もぐもぐ。おっ、端っこのカリカリ感がいいねえ。
何というか、クセのないラーメンに、異色のチャーシューがのった印象。ラーメン通にはどう評価されるかわからないけど、肉いね〜この味。
ごちそうさまでした。