いかにも本場からやってきたという振りをして、そうでないメニューというのがいくつかある。
ナポリタン、台湾ラーメン、スイスロールなんかが代表的で、どれもおいしく、本場っぽいのに現地にはないらしい。
あとは日本生まれの中華料理というジャンルもある。これも多彩で、エビチリ、天津飯、中華丼、冷やし中華などがそれに当たる。
焼き餃子やラーメンなど日本独自のガラパゴス的進化を遂げた料理もあるしネ。まあ料理といえども、郷に入りては郷に従えだ。
さて、本日はそんな和製中華のひとつ、天津飯。
天津飯といえば、三つ目、舞空術、太陽拳、気功砲など、ドラゴンボールしか浮かんでこない。
これぞ鳥山明のネーミングの真骨頂ですよね。トランクスなんてオッサンの下着だし。話が面白ければ、中二病みたいな凝った名前はいらないな。
フワフワのカニ玉に、甘酸っぱいあんかけがとろり。濃厚な味をご飯にからめながら食べてゆく。途中で付け合わせのスープで口をリセット。
レンゲひとつで進んでいく、実にシンプルな食事。カチャカチャ、もぐもぐ。心おだやかなランチタイム。おっ、カニは缶詰かな、味が濃いナ。
中国にはないとすると、中華圏の人は、天津飯ってドラゴンボールの登場人物でしかないんだな。
なんか不思議。天さんって呼ばれてるのもな。
ともあれ、キレイに完食。若干の物足りなさをお茶で満たす。ああ、チャオズ(餃子)をつければよかった。気が利かないな、オラもまだまだ。
ごちそうさまでした。