通勤動線にあったゆで太郎がなくなり、コロッケそばが食べられなくなった。いや、足を伸ばせば食べられるけど、ヤツはそういうもんじゃない。
何というか、立ち食い界でも異端児なんだよナ。チェーン店でも必ずしも扱うわけでなく、本格派に近づくほど、コロッケからは遠ざかる印象。
所用で駅前に出たので、オヤツがてらそばでも食べようとのれんをくぐる。壁に居並ぶメニューの真ん中あたりにコロッケをみかけ、心を決める。
注文すれば出来は早い。そばをゆがいている間にセルフでポットからお茶を入れる。プシュプシュ押しこむ昭和なポット感がたまりません。
さて、いざコロッケそば。まずは七味をパラリ、そばをズルリ、いつもの安定の味。お待ちかねのコロッケをパクリといけば、カッチカチ。
とろけないために必要だよね、ある程度の固さ。でもコロッケの想定する範囲を超えてくる、ガリガリ君だと思ったらあずきバーなわけですよ。
お味は箱根そばと同じくカレー風味ですごくおいしい。でもツユに戻したコロッケは、歯形そのまま、全く崩れない。何でできているのか疑念が。
まあ、ねっとり歯応えが官能的といえば、そうかも。店内にはラジオが流れ、奇しくも私の愛用トランジスタラジオとシンクロしている。
スポーツ新聞が並ぶ、独立系ならではののんびりした店内。しょっぱめのツユを吸ったそばを食べ終え、ぬるくなった番茶をゴクリ飲み干す。
ごちそうさまでした。