府中駅前は再開発で一変した。かつての雑多な商店街が消え、伊勢丹や映画館などができた。しかしその伊勢丹も撤退、新たな岐路に立っている。
そんな駅前ビルの一角に、朝早くそば屋が営業している。以前ケヤキ並木沿いにあったあの店だなと懐かしく、朝ごはん食べたけど入店しちゃう。
券売機前に立って、しばし悩む。たぬき、かき揚げ、揚げもち、など魅力的なメニューの下段に、おや、唐揚げそば。物珍しさもあり、ポチり。
食券出してカウンターのスツールに座ると、店員さんがそばを運んでくれる半セルフ店。丼ぶりの上にはそば、唐揚げ、以上。潔さが気持ちよい。
カウンターにあるネギを入れ、七味をかけ、いざ箸を割る。そばは茹で置きのフワフワ系。ツユはダシがきいてて、唐揚げの断面によくしみる。
唐揚げは、こぶりながらも半裁されて、華やかに丼ぶりを彩る。しっとりとした衣が油をツユに与えており、ネギと一緒に食べるとおいしい。
競馬開催がない休日なのに、ひっきりなしにお客さんの出入りがある。朝早くからあいているメリットだねぇ。競馬開催日はさぞ混むだろうナ。
ごちそうさま、と席を立てば、店員さんが「ありがとうございました〜」と素早く下膳にやってくる。なるほど、再開発なんのそので続くわけだ。
なんと気持ちのいい店だろう。ご機嫌なまま大国魂神社を参詣、遅まきながら正月のしめ縄をお焚き上げしてもらうべく、初穂料を入れる。
…そば代ぶん、小銭が減っており、オオナムヂに心で詫びる。帰りしな、宝物館前の枝垂れ桜が咲き誇っており、春満開を心身ともに浴びました。
ごちそうさまでした。