カレーライスは、街中華やそば屋、定食屋で食べると意外性が楽しい。なんというか、専門性からできる限り遠い、なんでも出しますの店がいい。
インド人のナンカレーや、神保町の欧風カレー、ココイチあたりのチェーンはおいしいに決まってる。予定調和のない、個性のきらめきを狙う。
そば屋のカレーは、和風だしがきいていて、当たり前だけど店ごとのツユに近い味つけとなる。具はシンプルに、タマネギと豚コマ、以上。
では街中華はどうか。そば屋に比べれば常備する具材は豊富なので、店ごとのバリエーションも幅が出る。専門店顔負けの店もあったりするかも。
で、こちらは、給食のような黄色いカレー。ひと口食べれば、中華スープとカレー粉と思しき組み合わせ。コクよりも辛味がたつ味わいです。
具材はシャキシャキタマネギと豚コマのみ。なるほど、そうきたか。ごはんの盛りがいいのがいかにも街中華で嬉しい。水を飲みつつ食べてゆく。
時折りつまむ福神漬けは甘〜いアクセント。なんというか、シンプルイズベスト。雀荘で頼んだら出てきそうな、手間ひまかけないカレーライス。
何時間煮込みました、スパイス何種類です、国産のなんとか牛使用。そう言った、情報を食べるのではない、和風カレーライスの原風景があるナ。
赤ちゃんをヒモで抱っこしている店員さん、ランチでたまったお皿を洗う厨房の音、昼から飲んでる老夫婦。これぞ街中華の様式美、大満足です。
ごちそうさまでした。