今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

定食春秋(その 235)タルタル明太のり弁当

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名は体を示す、料理はそうありたいものです。病気なんかは、以前は発見者の名前でしたが、最近は病態がわかる名前がつけられている、とか。


たとえば川崎病は、川崎先生が提唱した心臓病の概念で、川崎市とはまったく関係ない。でも歴史的なことばだから、今さら言い換えもしない。


で、タルタルのり明太弁当。きっとのり弁なんだな、ご飯とのりの間がオカカではなく明太子なんだな、などと推察するも、タルタルが疑念です。


タルタルソース単独ではオカズにはならんから、何かにタルタルがついてるんだろうけど、よくわからない。でも蓋が透明だからオカズが見える。


半裁のちくわ天、小ぶりな白身フライ2つ、昆布の佃煮、キンピラ少々=立派な陣容。タルタルを看板にせずとも、オカズで胸を張ってほしい。


近所のスーパーなら「白身フライのり弁」「イカフライのり弁」と名づけているし、ここは「白身フライ明太のり弁」でよいのではなかろうか。


な〜んて前説はさておき、やはりのり弁はおいしい。しっとりした揚げ物をオカズに、ワシワシご飯を食べれば、のりの香りと明太の辛味がきく。


フライはタルタルの酸味、ちくわは醤油の塩っ気をそれぞれまとい、実力を発揮している。ご飯に醤油がしみたところなんて、何とも言えない。


名は体を示す。その点だけはご一考いただきたいが、味や価格には一片の文句もなし。お茶を飲み飲み、あっという間においしく平らげました。


ごちそうさまでした。