今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

定食春秋(その 234)自家製・のり弁

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のり弁というと、弁当屋でもお値段が下位のほうなので、イージーに思われがち。安くて、腹もちもそこそこ、みたいに。果たしてそうなのか。


そもそも、のり弁の定義とは何だろう。ごはんにのりがのせてあれば、あとは自由なのだろうか。オカズを置く場所、種類など疑問は尽きない。


コンビニでも、弁当屋でも、のり弁を名乗りつつその態様はさまざま。基本は、ごはん、のり、挟まれもの、オカズ、箸休めといったところか。


理想としては、挟まれものはオカカ&醤油がいいかな。明太子もいいけど、オプションというか、のり弁プレミアム扱いとなっていることが多い。


オカズは揚げものドーンというパターンが大半。ちくわ天、白身魚、コロッケあたりがメジャーどころ。個人的には焼きシャケが欲しいところ。


箸休めは、いろどりもかねるのか、キッツイ色の漬け物が定番。色も味もご飯に染みちゃうので、自作するならきんぴらのほうがいいかな。


構想はまとまりました。家で好みの、のり弁をつくってみよう。手づくりにこだわらず、好きな組み立てで堪能する。にわかに忙しいなってきた。


買い物を済ませ、ごはんが炊けるのを待つあいだにオカズを作る。といってもシャケを焼き、ちくわ天を揚げるだけ。あとは出来合いを並べよう。


いざ炊き上がり、盛り付けにかかる。ごはんにオカカをふりかけ、醤油をひと回し。半裁したのりをのせて、浮いたところを箸で押しつける。


ちくわ天を斜めに置いて、手前にシャケ、奥に出来合いの鳥からを盛り付け、きんぴらを添える。当初構想通りにできましたが、いろどりが悪い。


あいにく冷蔵庫に漬け物もなく、代わりに見つけたおつまみ玉子をのせよう。少し、色にバラエティが出たな。彩りは味のうち、気にしないとな。


バタバタと作り終え、あえてフタをして数時間後に夕食として食べる。味のしみたごはん、しけったのり、味が濃いオカズ。うん、理想的ですね。


各種惣菜は間違いのない味。自ら揚げたちくわ天は、カリカリ、サクサクとした食感が嬉しい。アオサを多めに入れたので、香りもなかなかです。


大量に作る弁当と、数人向けの家メシの違いはあれど、のり弁を見直しました。買ったほうが安くておいしい、残念ながら店のり弁に白旗です。


ふう、珍しく長文になりましたが、私ののり弁愛が伝わりましたでしょうか。吉田戦車先生も書いておられましたが、のり弁道は奥は深いのです。


ごちそうさまでした。