今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺喰らう(その 433)塩ラーメン

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天ぷらやトンカツは上品を突き詰めると塩で食べ始める。なんなら刺し身も塩で食べちゃう。主張しないぶん、素材の味がわかるのかもしれない。


味噌や醤油のように発酵を経ていないので、味がシンプルだからかな。でも、塩分過多が気になるお年頃なので、なんとなく塩を避けている日々。


そんなわけか、あまり塩ラーメンを食べない。味噌も醤油も、塩分たっぷりなのはわかっているけど、直接に「塩」を摂るよりいいかな、なんて。


でも、サッポロ一番では塩が好き。藤岡琢也がいうとおり、野菜との相性が抜群で、学生の頃、キャベツ塩ラーメンをどれだけ食べたことか。


で、札幌風味噌ラーメンが主力のこちらの店で、ついに塩を選ぶ。塩ラーメンといえば函館が有名ですよね。やはり北島三郎が浮かぶ昭和世代。


さて、塩ラーメン。もやしはかすかな青臭さがわかるし、メンマは味が滲み出てくる。叉焼の脂の甘みもしっかりおいしい。淡麗な塩味ならでは。


ここでコショウをかけてみれば、スパイスの効能書きがわかるくらい、辛みがよくわかる。なるほどプラシーボかもしれないけど、塩、懼るべし。


そういえば、そっけない態度のことを「塩対応」なんていうらしい。なんのなんの、塩ラーメンにはシンプルながら、旨みとミネラルがたっぷり。


自分らしさの檻の鍵が、またひとつ開きました。こうなると、塩に興味津々。業平橋たばこと塩の博物館、久しぶりに行こうかな、なんて思う。


ごちそうさまでした。