お客さんの少ない時間帯に需要を喚起する。経済に明るくない私でも、納得できる理屈です。居酒屋ならランチタイム、牛丼屋ならモーニング。
店側の思うツボなのは承知のうえ、どうせならお得なものを食べたいと願うのが人情。そんな葛藤をふまえ、箱根そばの選べる朝メニューで悩む。
そういえば、以前ほどかき揚げそばを食べていない。キッパリ言って、アラフィフになると朝から揚げ物はつらいんですね、おいしいんだけどさ。
今日の調子ならミニかき揚げはいけそうかな。水を飲みつつ胃をさすって鼓舞してみる。ほどなく呼び出しがかかり、小ぶりなかき揚げとご対面。
ツユが濁る前に白身をツルンと食べておく。ジンライムのようにまん丸な黄身をそっと残して、そばをズルズル、胃に沁みいるやさしい味です。
みたところかき揚げは、玉ねぎ、人参、インゲンかな。突き崩してツユをまぶしてパクリ。揚げたてで、サクサクした軽い食感はカールみたい。
ここで七味を振って、そばを一気呵成にすする。途中でトロリ半生になった黄身をからめれば、ツユの旨み、かき揚げの油っ気と見事な三重奏。
キレイに食べ終えてグラスの水をゴクリ。久しぶりの友人に会うと、あっという間に昔の感覚を思い出す。そんな、かき揚げそばとの邂逅でした。
ごちそうさまでした。
★しばらくは孤食のグルメ&お蔵出しです。