今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺喰らう(その 528)昔ながらのラーメン in 富士そば

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行きつけの店という響きに憧れがある。学生のころ通いつめた居酒屋はすでになく、社会人になりたてのころ日参した居酒屋は転職して疎遠に。


せいぜい行きつけの医院があるくらいで、居酒屋に比べて健康的なんだか計りかねる。まあ、散歩コースに寄り道スポットはいくつかありますが。


そんな店の1つが富士そば。この店舗はきしめんを取り扱ってるのよね、と券売機をみれば見事になくなっている。3周探しても見当たらない。


正に諸行無常、盛者必衰の理。いや、盛者でないからメニューから外されたのか、ともあれ残念無念。きしめん腹を宥めすかしてラーメンを選択。


昔ながらのラーメンは、鶏がらスープのかわいいひと品。シンプルイズベスト、気をてらわない、王道にして到達点といったザ・ラーメンの風格。


カウンターで受け取り、コショウをたっぷり振って自席に戻る。この手のラーメンは「まずはスープを」なんて気どらずに麺をすするのが正解。


ツルツル、もぐもぐ。熱々スープが胃に沁みる。寒空の銭湯帰りにチャルメラに引き寄せられて食べたような、その名の通りの懐かしいラーメン。


黄色い縮れ麺、半熟とは縁遠いゆで卵、薄いナルト、クニクニのメンマ、コキコキのワカメ、秘蔵の焼豚、間に間に浮かぶネギ。これぞ様式美。


卵の黄身を食べ、跡地に入り込んだスープごと白身を食べる。小学生のころ、土曜の昼に食べたようなラーメン、やさしい時間が過ごせました。


ごちそうさまでした。


★しばらくは孤食のグルメ&お蔵出しです。