今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

定食春秋(その 363)ことこと煮込みハンバーグ定食

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日本語はオノマトペ、いわゆる擬態語、擬音語が豊富という。実感はないけど、さまざまな生活部面において、オノマトペなしでは表現できない。


太陽はギラギラ照りつけ、北風はぴいぷう吹き、桃はどんぶらこと流れる。外国において日本人かどうか見分けるのにオノマトペが役立つと思う。


アツアツ、ズルズル、ハフハフなんて言えば熱い汁物を思い浮かべるし、サクサク、フワフワ、とろーりなんて、蜂蜜トーストに相応しいでしよ?


で、ことこと煮込みハンバーグ。「ことこと」というのは、鍋ブタが浮き上がる音なのか、あるいはスープの上であぶくが弾ける音かもしれない。


いずれにせよ、ことこと煮込めば、よりじっくりと丁寧な仕事が思い浮かぶ。ウキウキと待てばほどなくお目見え。ハンバーグ、久しぶりだな。


まずは赤だしで箸を湿らせつつ、目で楽しむ。サラダを喰みながら胃のエンジン回転数を上げてゆき、いざ黒光りする器が力強いハンバーグを。


大きく割れば断面は玉ねぎたっぷり。さらに割を入れてドミグラをたっぷりまぶして食べれば、ギュッと詰まった肉の旨みが口一杯に弾けます。


ドミグラスソースは、洋風なのにご飯に合うのよね。オカズヂカラに満ち満ちたハンバーグだけででなく、香の物、明太おろしも名脇役の働き。


ポテトはカリカリ、ブロッコリーはコリコリ。オノマトペ大活躍のランチです。途中で赤だしを飲めば、渋みが広がり、ドミグラの甘さと好対照。


ハンバーグのおいしさには抗えず、箸と顎が止まらぬまま、ご飯がみるみる減ってゆく。残るドミグラをすべてポテトに絡ませてキレイに完食。


ごちそうさまでした。


しばらくは孤食のグルメ&お蔵出しです。