今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺喰らう(その 627)鍋焼きうどん

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鍋焼きうどんは、はっきり食べたいという意思がないと頼まない。店にいく道すがら、なんなら、朝起きたときから鍋焼き腹なのだ。


断固たる決意が必要、そう、桜木花道さながらのダンコたる決意が必要なのです。ブログをひもとけば、およそ1年ぶりの注文です。


ずいぶん久しぶりと思うけど、真夏に食べたのは味噌煮込みうどんでした。同床異夢のように、微妙にジャンルが異なりますね。


ほどなくやってきました鍋焼きうどん。ジンライムのような、お月さまのような玉子を覆い隠す具材たち、ウキウキしますね。


ぐらぐら煮えたつ鍋に、七味をざんざん振って、香りを楽しむ。箸を割り、小鉢にうどんをいく筋か取り分け、ハフハフと食べる。


醤油と味醂のきいた甘〜いツユが、たっぷりの七味と手を取り合ってうどんをアシスト。ズルズル、アチアチ、汗が噴き出します。


かまぼこはムッチムチで、板わさにしたら、日本酒が似合いそう。ツユをたっぷり吸ったお麩も、ジュワ〜と滋味にあふれます。


半熟になった頃合いで玉子を小鉢に取り分けて、くったりしたうどんと絡めれば、黄身のまろやかなコクがえもいわれぬおいしさ。


大きな海老天をガブリとかじると、まずはごま油の香り、そしてしっとりした衣の甘み、最後に海老の旨みがプリプリと弾けます。


なんだろう、このQOLの高さ。言ってみれば月見海老天うどんなのに、鍋で煮込むというギミックがステージを1つ引き上げます。


1年ぶりとは思えぬほど、徹頭徹尾楽しい。グラグラよく煮えてるので、海老の尻尾もバリバリ食べちゃう。心身、温まりました。


ごちそうさまでした。