今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺喰らう(その 579)涼彩そば

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街そば屋さんが、どんどん閉店している。以前からくすぶっていた高齢化問題に、コロナ禍がブーストをかけた印象で、個人的には寂しいかぎり。


各種そばはもちろん、鍋焼きうどんや丼もの、なんなら中華そばも出すような、ざっかけない街そば屋さん。とにかく微力ながら食べて応援です。


で、年に一度は食べておきたいこちらの夏の風物詩は、その名も涼彩そば。いわば冷やしそばのオールスター、盛りつけは四尺玉のように華やか。


ツユをかけ、ワサビを溶かしてズズッとたぐる。冷たいそばが喉越しさわやかで、冷たくてもなおダシのきいたツユが味わいを添える。これこれ。


揚げ玉サクサク、お揚げは甘く、ナルトはむちむち、どれも主役級の働き。ツユを吸った玉子、クキクキのワカメ、青臭い胡瓜も主役を食う勢い。


冷やし中華同様、美しさはすぐさま混沌へと移ろい、入り交じったおいしさが口で跳ねてます。たまにシャリっと甘酸っぱい紅生姜が影の MVP


ズルズル食べれば、あっという間に宴は終わり。見た目は派手な四尺玉ですが、線香花火が終わった後のような、穏やかな余韻が残る食後でした。


ごちそうさまでした。


しばらくは孤食のグルメ&お蔵出しです。