今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺喰らう(その 663)天ざる

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そばはいつでもおいしいけど、新そばの季節はやはり格別です。そこに年末の高揚感も加わると、いつもの店もおいしさ倍増です。


今年の総決算で、少し値の張る天ざるにしよう。すると「海老は2本か3本、どちらにしますか」とのこと。そこを委ねられるのか。


値札をみれば差額は 200 円。検討事項はむしろ懐具合ではなく、胃腸のほうかも。一刹那考えて2本で自重する。十分、贅沢だヨ。


先付けの茄子煮、冷奴、お新香をつつきながら待つ。いつものように朗らかな店員さんが、帰るお客に飴を持たせており、微笑ましい。


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厨房からはチリチリと音が聴こえ、先付けで目覚めた胃が、本格的にウォーミングアップを始めました。マスク越しにも、油の香りが。

さて、天ざるのお目見えです。どこから攻めたものか、やはり大将格のエビ天かな。ひとつ持ち上げガブリ、サクサク、ハフハフ。


衣の香ばしさとエビの風味だけで、しっかりおいしい。ふた口目からは、そばツユに漬けて食べれば、これまた、バッチリおいしい。


エビは背中が丸くなるほど長生きとの縁起物で、おせちの重箱の一角を占めるけど、残念ながら、エビ天は背筋ピンってしてますね。


新そばは繊細で、ハラハラとやわらかく、海苔とともに風味を堪能する。ピーマン天の苦味も嬉しく、年の瀬の気忙しさをしばし忘れる。


ツルツルとたぐれば、あっという間、そば湯までおいしくいただく。会計へ向かうと「アラ早いですねぇ!」と驚かれ、早食いを反省。


ごちそうさまでした。