今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺喰らう(その 602)ざる

f:id:socius_lover:20210826124640j:plain


ざる。漢字で書くと笊。細い竹で編まれた、主に水切りの道具ですが、そばに於いては、調理道具であり、盛りつけの器であり、料理名にもなる。


なんか雑というか、不思議ですね。ざるそばともりそばの違いも、ワサビや海苔の有無、ツユの質などとされるようですが、明確な線引きはない。


こちらはそば一本槍でうどんを扱わないから「ざる」といえばざるそば。そろそろ新そばも出回る頃かな、まあ何そばでもおいしくいただきます。


そばを取り上げ、ツユをほんの23センチだけつけて一気にすする。はじめは水の味、やがてそばの風味が通り抜け、ツユの香りがやってくる。


いくら舌バカでも、これがおいしいのはハッキリわかる。最初は薬味なしを楽しみ、徐々に大根おろし、ネギ、ワサビを加えて、味変を楽しむ。


後半に入ると、池波正太郎よろしくそばに七味をかけたり、ツユにつけずに食べたり。節操なくそばを愛でつつ、切れ端1本も残さず平らげる。


食後はお待ちかねのそば湯。残しておいたツユで調整しつつ、濃いめから薄めまで3杯飲む。これぞ石田三成が秀吉をもてなした、三献茶作戦。


自分でいうのもなんですが、とことんそばを楽しんでます。そば通は冬でもざるを食べるときくけど、その気持ちが少しわかった昼下がりでした。


ごちそうさまでした。


しばらくは孤食のグルメ&お蔵出しです。