今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺喰らう(その 690)揚げナスそば

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「秋ナスは嫁に食わすな」とは、おいしいから食べさせない意地悪とも、体を冷やすから避ける優しさとも言われる。ナスの旬はいつなのだろう。


調べれば、夏〜秋にかけてというザックリ長い季節らしい。でも、ありがたいことにハウス栽培もあるので、肌寒い季節でも楽しめるわけです。


ナスを食べるというと、まずば漬物が頭に浮かぶけど、やはり油と相性がよい。中華とか、煮浸しとか、スポンジのように油を含んで味わい深い。


で、そば屋さんの気まぐれメニューに揚げナスそばをみつけ、ウキウキと注文。こちらの濃いめのツユならば、煮浸し感覚が味わえるに違いない。


程なくやってきたそばをみれば、天ぷらではなく素揚げのようす。どれどれとかじれば、熱くてハフハフ、しばらくしてトロトロおいしい。


油とダシを存分に吸い込んだナスは、旨味の爆弾です。ギュムギュムとした歯ごたえの皮もたまりませんな。そばをすすって、ひと息つく。


餅の天ぷらもいいね。ツユをまとってなおサクサクの衣、ムチムチしたお餅を存分に楽しむ。謎の天ぷらはイカだね。スゥッと嚙み切れます。


再びそばをすすれば、ゆずの香りが鼻を抜けてゆく。逆にナスから滲み出た油がツユに旨みを加える相乗効果に、ひとりほくそ笑みつつ、食べ終える。


ごちそうさまでした。