地鶏というと高級ニワトリの印象である。ブロイラーと一線を画し、広い農場、おいしい穀物、燦々と照りつける日光のもと育ったような気がする。
で、Wikiで地鶏の定義を調べると「日本農林規格 (JAS)に記載されている、在来種由来の血液百分率が50%以上の国産鶏の総称」らしい。なんのこっちゃ。
さらに、75日以上の飼育期間、ケージに入れない平飼い、鶏口密度(?)低いことなど諸条件を満たさねばならず、思った以上に厳密な規定がなされている。
さて、寒くなるとラーメンが恋しくなる。久しぶりに訪問のこちらは、看板の醤油、こってり味噌、気鋭のつけ麺、どれもおいしいのですが、今日は醤油。
冬が深まれば自然と味噌ラーメンを食べるだろうし、温まりたいのでつけ麺でもない。醤油らーめんを待ちながら、地鶏を調べて得たのが冒頭の豆知識です。
地鶏のダシがよく出ているのだろう、濁ったスープは、食欲をかき立てる香り。ズズズっと細ストレート麺をすすれば、ダシの風味と醤油の深みが同伴します。
熱いスープが容赦なく、望み通りの熱量が嬉しい。水菜や白髪ネギをスープに漬け込んで食べると地鶏の底力がよくわかる。大地に根差した、力強さですな。
クニクニのメンマ、磯の香りの海苔を食べて、いよいよチャーシューへと。ほろほろと崩れ去るので、麺に絡めるように食べてゆく。ごはんに合いそう。
ブロイラーには経済的合理性があるし、地鶏にはプライドがあるだろう。そんな地鶏の誇りの溶け込んだスープですが、血圧を気にして、レンゲでひと口だけ。
ごちそうさまでした。