今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺喰らう(その 947)そば屋の中華そば in 濱そば

 

 

街角のそば屋でラーメンを食べるのが好きだった。背脂だのWスープだの、そういった進化とは縁のない、素朴な醤油ラーメンが、歳をとった胃にちょうどよいのだ。

 

「だった」と書いたのは、ラーメンを出す街そば屋さんが減ったからである。それでも立ち食い系の富士そばゆで太郎などがいわゆるそば屋のラーメンを出している。

 

そんなファストそばの1つ、横浜駅構内にある濱そば。店前のポスターに中華そばをみつけ、心躍らせつつ自動ドアをくぐる。呼び出しを聞けば前客も中華そばらしい。

 

ほどなく中華そばと対面。シンプルな盛りつけに「コレコレ、こうでないと」と激しくうなずく。ゆるやかなウェーブの麺をすすれば、少しかためで腑に落ちる味わい。

 

少し油の浮いたスープは実にさっぱり。ごく薄切りの叉焼、ゴリゴリやクニクニが入り混じったメンマ、歯ごたえという概念のないワカメ。これで、いや、これがいい。

 

入口では店員さんが注文を厨房へ伝えている。耳が暇なので聞いていると、前も後も中華そば。実に6人のうち私を含め5人が中華そば。新作だし、気持ちはわかる。

 

古きよきチャルメラの時代は知らんけど、郷愁を誘う味なのは間違いない。スルスル食べればあっという間に完食、スープをひと口だけ飲んで、水で塩分を希釈する。

 

ごちそうさまでした。