日常生活で「爆弾」という言葉を発することがない。むろん必要がないからであり、世代的にはボンバーマンを思い出すくらいで、兵器としての爆弾しか浮かばない。
具材をたくさん入れて海苔を巻いた、まん丸な「ばくだんおにぎり」なんてのもありますね。そのイメージをスライドして名づけられたのかもしれない、ばくだん丼です。
納豆、沢庵、山芋、オクラ,ネギトロ、イカ、温玉。ヘルシーの名に恥じないラインナップは自宅で作るのはあまりに面倒で、店で食べるのが嬉しいひと品です。
ワサビ醤油をかけまわしたのち、食感の強いオクラを先に食べてしまう。丼ぶりものは咀嚼回数をそろえたほうが食べやすいですよね。オクラって昭和のころあったっけな。
いつの間にやら偉そうにメジャーな顔をしているけど、かつては知る人ぞ知るって野菜だった気がする。ともあれ、オクラを食べ終え、温玉を割って具材を混ぜてしまう。
あとは匙を使ってザブザブとかき込んでいく。見た目はお好み焼きのタネのように混ざっているのに、それぞれの食材が主張してくるのが面白い。
サクサクの山芋、コリコリの沢庵、ふわふわのネギトロ、むっちりのイカ、ねばねばの納豆。一体ながらも個性を発揮するさまは、アルファにしてオメガといえようか。
ねばつく唇を味噌汁で洗いつつ、どんどん食べていく。どことなく海苔の香りがするのが嬉しいな。キレイに食べ終えるころ、お腹が爆弾のようにまん丸になりました
ごちそうさまでした。