マツコの知らない世界が好きで、ひとり夕食を食べながら録画を観ることが多い。どの方面にもマニアがいるもので、斯界の知識をきくのが楽しい。世界は広いな。
で、いつぞや面白かったのがラーメンメンマの世界。さまざまなラーメン店が紹介され、夕食中なのにお腹がすくというジレンマ。そこで記憶した近場の店を訪問する。
注文を受けてから打つという、特製麺がウリの店ですが、期待はメンマ。特大のメンマは八日間かけて水から戻して臭みを抑えたらしく、いちど食べねばなるまいて。
昼過ぎにもかかわらず待ち客4人、ほどなくカウンターに座れました。手打ちのようすをみれば1回のロットは5杯分らしく、ちょうど5人目で運がよかったわけです。
しばらくしてガンガンと麺を切る音が聴こえ、ドンドン茹で釜に入れられている。心躍らせつつ待てば、小ぶりな丼ぶりがやってきて、カウンターから恭しく受け取る。
お隣さんたちも皆、写真を撮っている。キレイな盛りつけだし、撮りたくなるよね。カウンター上に調味料がないのが、味の自信の表れです。まずはスープをひと口。
醤油の味が前面に出ず奥ゆきの深いスープは掛け値なしにおいしい。ご自慢の麺は、かなり太めで日本海のように波を打ち、フレッシュでもちもちと弾力あり。あえていえば佐野ラーメンに似てる。
で、メンマ。ゲームボーイのソフトくらいの大きさで、厚みも1センチほど。この7切れだけで桃屋の瓶ならふた瓶ぶんありそう。1つ食べれば、歯ごたえさっくり。
ラーメン専用につくられているのだろうけど、たぶんピン芸人でもやっていける、深い味わい。繊維に沿って齧ればクニクニ、繊維と垂直に齧ればサクサクの新体験。
カウンターが磨かれてキレイな店内、若者が好みそうな小洒落たBGM、ありがとうございます!の声が心地よい、新進気鋭のラーメン店。すべてステキ体験でした。
ごちそうさまでした。