今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

定食春秋(その 562)こだわり卵朝食 in なか卯

 

 

朝食界隈は、白米派、トースト派の二大派閥が争う。シリアル派、麺類派などはやはり少数派で、イチローによりにわかに注目されたカレー派もここ最近は分が悪い。

 

「朝食は食べない派」もかなりの勢力で、飲食店が朝の胃袋を奪い合う構図は複雑である。私自身は「食べたい日は食べる党、主に麺類派」であるが、今朝は白米気分。

 

で、なか卯で卵かけごはん。相変わらず何手詰めかわからぬほど多くのタッチパネル操作だけど、もはや慣れました。食券を手に握りしめ椅子に座ると、もう到着する。

 

食券を買うと厨房に連絡がいくのだろうけど、あまりの電光石火な準備に感服する。簡素ながらも必要十分な朝定食。これに干物でもつけば、民宿の朝食に劣らない。

 

まずは、白米に少し紅生姜を添え、こだわり卵にだし醤油を加えてよく溶き回す。汚れた箸先を洗うように味噌汁を飲めば、さすがうどん屋、ダシがきいておいしい。

 

正確には「丼ぶりと京風うどん」の店だけに、なか卯のダシはおいしいのだ。黄身の色濃い卵をごはんにかけ、カシュカシュかき込めば、深みある味わいがたまらない。

 

箸休めに京風つけものをつまめば、少し酸っぱくて口がサッパリする。黄金に輝く卵かけごはんは、飲むように食べられるので消化によくないな、意識して噛まないと。

 

味付のりでごはんを巻けば、磯の香りがたまらない。お茶を飲みつつ顔を上げれば、向こうの席では外国の方が、カレーライス付属の味噌汁をスプーンで飲んでいる。

 

味噌スープなのだから、まあ、そうなるわな。ふうふう、ズズズと味噌汁を飲む日本式を教えてあげたいけど、食文化はそれぞれだから大きなお世話ですね。ズズズ。

 

まあ、鶏卵を生食している時点で独自路線すぎるわけで、よくぞ日本人に生まれけりと思いながら、おいしく食べ終える。白米朝食もハズレがなく、たまに浮気したくなる。

 

ごちそうさまでした。