今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

定食春秋(その 627)豚もも肉のバーベキューソース炒め定食

 

バーベキューという言葉を知ったのは、サッポロポテトバーベQ味である。かっぱえびせんの姉妹品のサッポロポテトに、チキンやビーフのエキスを練り込んである。

 

独特の形状は、炭火で網焼きにしたイメージなのだろう。幼いころは、これがバーベQの味なのだと信じて疑わなかったが、やがてマックのキチンナゲットに出会う。

 

少し酸っぱいケチャップ味が「バーベキューソース」として付属しており、当時初めて食べる刺激的な味に、サッポロポテトの思い出はすっかり上書きされてしまった。

 

そもそも、バーベキューの定義は「野外で肉や魚、野菜を直火で焼きながら食べる料理」である。本来はじっくり焼いたものをさし、サッと焼きはグリルなのだとか。

 

実際にバーベキュー的なものを食べたのはハタチ頃と思う。大学の仲間と河原で炭火を起こして、かたい肉を焼肉のタレで食べた記憶がある。味は雰囲気ものだったな。

 

で、バーベキューソースは千差万別らしいけど、酢とトマトソースかケチャップをベースにするのが基本らしく、やはりマックのナゲットのほうが典型的な味なのだな。

 

さて、本日は華僑の中華店で「バーベキューソース炒め」。味の想像がつかないけど酢豚的なイメージだろうか。やってきた大皿は、確かに酢豚っぽい外観ですね。

 

まずは肉をひと口。酸味やトマト感はあまりなく、少し甘めで、謎の中華スパイスの香りがする。何も言われずに出されれば、決してバーベキュー味とは認識すまい。

 

とはいえ、普通に豚肉と野菜の炒めものとしてハイレベルである。玉ねぎはシャキシャキなのに火がしっかり通っていて甘く、豚肉と玉ねぎのオカズヂカラの強いこと!

 

ピーマン、人参、筍、しめじなど、歯ごたえのよいものばかりなので、よく噛んで食べてゆく。先にピーマンを食べてしまい、残るはひたすら荒野のような茶色だな。

 

食べ終わる頃にミニ杏仁豆腐が運ばれてくる。けっこう顎が疲れたので、舌で潰せる甘味は嬉しい。中華のバーベキューはこうなのかもしれないと思う新たな味でした。

 

ごちそうさまでした。