今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺喰らう(その 996)ナポリタン

 

スパゲッティは、いつからパスタと呼ばれるようになったのか。1990年前後、バブル経済のころイタ飯ブームが起こり、小洒落た呼び名としてパスタが広まったとか。

 

調べるとイタリアでは「小麦粉産の麺類」をパスタと呼ぶらしく、スパゲッティだけでなく、穴のあいたマカロニも、平たいフィットチーネも、みなパスタの一種とか。

 

さらにスパゲッティも、太さや長さで呼び名はいろいろらしい。まるで、大阪の粉モンのようですね。うどん、お好み焼き、たこ焼き、焼きそば、みーんな元は粉モン。

 

ともあれ、日本の二大スパゲッティといえばミートソースとナポリタンである。ミートソースはイタリアでいえばボロネーゼだけど、ナポリタンは該当するものがない。

 

イタリア人にとって、トマトソースではなく、ケチャップで味つけするのが信じられないらしい。まあ、ナポリタンの原型はアメリカ経由で入ってきたので仕方ない。

 

こちらは愛煙家が集まる喫茶店。私自身も四半世紀前までタバコを吸っていたので、多少の紫煙も雰囲気と割り切れる。このナポリタンは、燻される価値があるのよね。

 

 

まずはたっぷりと粉チーズを振りかけ、そこにタバスコをドバドバと。パスタではなくアメリカ経由ならば、タバスコが似合うのは当たり前。和製スパゲッティ万歳。

 

細麺をくるくると巻きつけ、大きく口をあけてパクリ。ケチャップはいつ食べても、やさしくて、懐かしい味だなあ。ソーセージ、玉ねぎ、ピーマンの具材もステキ。

 

いくら気を遣って食べても、口の周りは赤く染まってしまう。子どもも、オトナも大して変わらないのだと思いつつ、紙ナプキンで拭きとり、サラダでサッパリする。

 

よくみると、ひき肉、マッシュルーム、にんじんなど、ミートソース軍も入っているな。レシピが変わったのか、何かの名残りかはわからないけど、味に奥行きが出る。

 

くるくる、もぐもぐ。せわしなく食べ終えて、最後はウェットタイプのお手拭きで念入りに口を拭う。食後のコーヒーには砂糖を多めに入れて、タバスコを相殺します。

 

ごちそうさまでした。